ゲノム論文レビュー
馬に関する生物学・遺伝学分野の論文紹介
Review
三毛猫・サビ猫がほぼメスであることは昔から知られており、原因遺伝子はX染色体上にあると推定されていたが不明だった。本研究は、オレンジ毛色に共通するX染色体上の約5 kbの欠失を同定し、この欠失によるARHGAP36の発現変化が色素タイプの切り替えに関わることを示した。MC1Rの既知の機序とは異なり、X染色体不活化がモザイク模様を生じる仕組みを支持する結果となっている。
Azki's Note
馬の場合も、同じ毛色でもこのメカニズムで濃さの差が出るのかもしれない。性染色体と毛色に関する新しい仮説が提唱できそう。
Abstract Summary
三毛猫・サビ猫のオレンジ毛色について、X染色体上のARHGAP36遺伝子座近傍の欠失が関連することを示した研究。X染色体不活化による細胞ごとの発現差が、雌に多いモザイク状の毛色を説明する重要な手がかりになる。
Citation
Toh, H. et al. A deletion at the X-linked ARHGAP36 gene locus is associated with the orange coloration of tortoiseshell and calico cats. Current Biology 35, 2816–2825.e3 (2025).
- Journal
- Current Biology
- Year
- 2025
- DOI / Link
- 10.1016/j.cub.2025.03.075